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傷害(弁護士コラム)

傷害に強い刑事事件の弁護士が、傷害のよくある質問にお答えします。傷害事件のことでお悩みなら、弊所の刑事弁護士にご相談ください。名古屋など全国の都市でお待ちしております。

傷害の弁護士コラム

傷害罪とは?どこからが殺人未遂で、どこまでが傷害か?

傷害罪とは、どこからどこまでの行為について成立するのでしょうか。どの程度の行為が傷害罪となるのでしょうか。

傷害罪が成立する場合

傷害罪の定義は、人の生理的機能に障害を生じさせることです。無形的な方法によって生理的機能に障害を生じさせる場合も含みますが、暴行や暴力行為によって生理的機能に障害を生じさせた場合も、当然含んでいます。この場合は、暴行の結果的加重犯として、傷害が成立することになります。

殺人未遂の成立が問題になる場合

傷害と殺人未遂罪とは、どこで区別されるのでしょうか。両者は、故意が違います。すなわち、行為の時に人を殺す意思まであれば殺人、それがなくて暴行や傷害の意思しかなかった場合には、傷害罪にとどまります。また、人を殺す意思がなく、暴行や傷害の意思で相手に暴行を加え、その結果死亡させてしまった場合には、殺人罪ではなく傷害罪が成立します。

傷害事件の流れは?

あなたが傷害事件を起こしたとします。その後、事件はどのような流れで展開してゆくのでしょうか。

まずは被害届や告訴状が出される

多くの場合、被害者から警察に、被害届や告訴状が出されます。その際、加害者(犯人)があなただと特定されているときもありますし、特定されていないときもあります。

捜査が進み、逮捕されるかが決まる。

捜査が始まり、あなたが傷害事件を起こした嫌疑と、あなたを逮捕する必要性が認められた場合には、逮捕されることがあります。逮捕の必要性は、証拠隠滅の恐れや逃亡のおそれなどから判断されます。

起訴か不起訴が決定される

捜査が遂げられた末に、起訴するか不起訴にするかが判断されます。逮捕に続いて勾留され、その状態のまま起訴されると、以後は被告人としての勾留が続きます。これに対して、身柄を拘束されない状態で起訴されることは、在宅起訴と呼ばれます。

被害者と示談ができたかが影響する

被害者と示談ができていれば、初犯なら不起訴となるのが通例です。これに対して、示談ができていても同種前科が複数ある場合や、あるいは示談ができなかった場合には、略式起訴により罰金となることが多いでしょう。ただし、無罪を主張している場合には、略式起訴ではなく公判請求され、裁判となります。

刑事裁判を受ける場合

また、示談ができていない場合で、重大な傷害結果が生じているときや同種前科が複数あるときは、公判請求されて裁判となる可能性が高いです。その場合の量刑は、1年6か月〜3年前後の懲役・執行猶予3年〜5年であることが多いですが、同種前科の数や傷害結果の程度によっては、これよりさらに重くなります。

傷害罪の時効は?

たとえば民事事件で慰謝料請求権にも時効があるように、刑事事件でも時効があります(公訴時効といいます)。

傷害罪は10年で時効にかかる

傷害罪の時効期間は、10年間です。この10年は、犯罪行為が終わった時から進行します。そのため、その後に被害者から被害届が出されるか出されないかに関係なく、公訴時効は進行するのです。

継続的な傷害行為の場合には

たとえばDVのように断続的に傷害行為が行なわれた場合は、どうなるでしょうか。この場合には、暴力を振るってケガを負わせる行為それぞれが別々に傷害罪となりますが、包括一罪として処理されることが多いでしょう。その場合には、最後に暴力を振るってケガをさせた時から、10年間の進行がスタートするのです。

傷害は親告罪か?

「傷害罪は親告罪ってやつなんですよね?傷害事件を起こしても、示談をして告訴を取り消してもらえれば、絶対に不起訴になるって聞いたことがあります」という相談を受けることがあります。

傷害罪は、告訴がなくても起訴される。

傷害罪について、告訴がなければ起訴できないとする規定はありません。つまり、傷害罪は非親告罪なのです。そのため、示談をして被害届や告訴を取り下げてもらっても、必ずしも不起訴になるとは限らないのです。

傷害罪で示談をした場合の効果とは?

しかし、傷害事件の被害者自身が許しているからには、検察官も処分をあまり重くすることはできません。したがって、示談をして被害者から許してもらった場合には、たとえば傷害の同種前科が多くあるときや、前回の犯行から短期間しか経っていないときなどを除き、不起訴(起訴猶予)となることが多いでしょう。

喧嘩して傷害で起訴されると懲役や罰金になるか?量刑の相場はあるか?

喧嘩をして相手にケガを負わせ、傷害罪で起訴されたとします。

この場合、量刑はどうなるでしょうか。

初犯の場合の量刑の相場は

量刑の相場として、まず初犯であり、かつケガの程度が重大でなければ、略式手続により罰金刑に処せられるのが通常です。その場合の罰金の額は、ケガの程度にもよりますが、30万円から50万円の範囲内となることが多いでしょう。

同種前科がある場合の量刑の相場は

再犯(同種前科があるのにまた犯罪を行なった)の場合には、公判請求されて正式な裁判となることが多いでしょう。その場合には、同種前科が罰金前科1犯程度であるときは、まだ執行猶予がつく見込みがあります(ただし、重いケガを負わせたときは、実刑となる可能性があります)。他方、同種前科が複数ある場合には、実刑となる可能性が高いでしょう。

よくある傷害の弁護士相談

傷害罪とはどのような定義なのでしょうか。暴力行為をしてどこからどこまでが傷害罪になるのでしょうか。そしてどの程度の怪我だったら暴行罪で済みますか。また、相手がなくなった場合は故意でなくとも殺人未遂になるのですか。殺意がなければ結果的加重犯となり傷害致死罪にあたるのでしょうか。

結果的加重犯と言いましたが、そもそも結果的加重犯の定義はなんでしょうか?暴行と傷害・傷害致死それぞれの暴行行為の程度を教えてください。殺人の故意がなかったのに、亡くなった場合は、殺人未遂になるのはおかしいと思います。殺人か傷害致死かどちらかでしょうか?

傷害事件の流れについて教えてください。被害者が被害届を出して告訴したら警察が捜査を始めますよね。加害者が発覚した場合必ず逮捕されますか。また、警察署から出てこられて在宅起訴になった場合とそのまま起訴になった場合では量刑は変わってくるのでしょうか。略式起訴で罰金刑では済まない場合は裁判になると思いますがこうなったら無罪になることは無いのでしょうか。

傷害事件の流れは暴行事件の流れとおなじですか?傷害の場合は被害届や告訴がなくても警察の捜査を始めることはできますよね?加害者を逮捕した場合、その後の在宅起訴と略式起訴の違いはどのようになっていますか?

略式起訴の裁判というのはないのでしょうか?裁判になった場合、今回のケースで量刑はどのくらいになるのでしょうか?

DVで妻を殴り脚に全治2週間のけがを負わせました。被害届を出すと言っていますが、何とかとどめている状態です。公訴時効はいつで慰謝料の相場はいくらですか。今後民事で離婚を争う予定なので出来れば刑事事件になるのは避けたいのです。

DVは夫婦間の問題なので、そもそも被害届を出すことはできるのでしょうか?慰謝料の公訴時効・料金は民事と刑事でちがうものなのですか?

傷害事件を起して被害届を出されました。親告罪の場合は示談をして被害届や告訴を取り下げてもらえれば起訴猶予で不起訴になるケースが多いと聞きました。傷害罪は親告罪ですか、それとも非親告罪ですか。

親告罪の対象事件はどういうものがありますか?親告罪でないものはすべて非親告罪ということでいいのでしょうか?

示談交渉で被害届や告訴を取下げでもらうのは大変ですか?

不起訴の種類は起訴猶予の他に何がありますか?具体的例を交えて教えてください。

喧嘩をして相手に全治1カ月の怪我を負わせてしまい、傷害事件で起訴されました。自分は前科があり執行猶予中の身なのですが、初犯と再犯では量刑の相場が変わってきますか。起訴後裁判中でも懲役ではなく罰金刑になる事もあるのでしょうか。その場合は金額はいくらぐらいになりますか。通常今回のような喧嘩し相手に傷害をさせてしまったケースで罰金刑になる場合の金額の相場はいくらぐらいになっていますか?今回のケースでも起訴されず不起訴になる場合もあるのですか?初犯の意味はわかるのですが、再犯の意味はなんとなくしかわからないので、具体的な内容を教えてください。前科があり執行猶予中である場合と前科はあるが執行猶予中でない場合とで量刑の差はどのくらい違うのか教えて欲しいです。

より詳しい解決方法は罪名別よくある質問に続く
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