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不起訴・起訴猶予(弁護士コラム)

刑事事件に強い刑事弁護士が、不起訴・起訴猶予のよくある質問にお答えします。不起訴・起訴猶予のことでお悩みなら、弊所の刑事弁護士にご相談ください。名古屋など全国の都市でお待ちしております。

不起訴・起訴猶予の弁護士コラム

不起訴とは?不起訴の意味とは?

不起訴とは、どのような意味でしょうか。言い換えると、どのような状態を指すのでしょうか。

不起訴処分とは?

不起訴とは、検察官があなたの事件について捜査を遂げたうえで、事件に対する終局処分として、公訴を提起しないこととする処分をいいます。

不起訴になれば前科がつかない

公訴を提起しない以上、裁判にもなりません。そのため、前科がつくこともありません。また、市町村の役場で管理されている犯罪者名簿(犯罪人名簿ともいいます)に記載されることもありません。ただし、不起訴は無罪を意味するわけではありません。現に不起訴処分の中には、犯罪自体は成立するものの処罰の価値がないと判断して不起訴とする「起訴猶予」というパターンがあります。

不起訴処分には種類がある?

不起訴処分には何種類かあることをご存知でしょうか。

大きく分けて、「嫌疑なし」、「嫌疑不十分」、そして「起訴猶予」の3種類があります。

「嫌疑なし」の場合

「嫌疑なし」とは、あなたが犯人でないことが明白になった場合です。典型例は、あなたにアリバイがあることや他に真犯人がいることがと判明した場合です。

「嫌疑不十分」の場合

「嫌疑不十分」とは、あなたが犯人であることを証明するだけの証拠が足りない場合です。典型例としては、犯罪の成立に故意が必要な事案で、あなたに故意があったと認める供述調書や情況証拠が足りない場合が挙げられます。

「起訴猶予」の場合

「起訴猶予」とは、犯罪が成立し、あなたが犯人であることが証明できる場合であっても、あなたの年齢・境遇・犯罪の軽重・情状および犯罪後の情況などに照らして、あなたを起訴する必要がないと判断された場合です。典型例は、初犯の痴漢や盗撮事件で、被害者と示談が成立して許してもらっている場合があります。

上記の3種類のうち、どの不起訴であるかは、不起訴処分告知書には記載されません。なお、身柄拘束されている場合に、起訴するかどうかの処分を保留にしたまま、釈放されることがあります。この処分保留での釈放は、起訴か不起訴かの判断がまだされていない状態ですので、嫌疑不十分での不起訴や起訴猶予での不起訴とは異なります。

不起訴になれば前科・前歴はつかない?

不起訴になる流れはどのようなものでしょうか。

不起訴になるタイミング

窃盗罪や傷害罪、また交通事故で赤切符が切られた場合などには、まず警察でひととおり捜査が行われた後、次いで検察庁へ書類送検されます。そして検察官も捜査を遂げた場合、起訴するか不起訴にするかの処分をします。不起訴となるのは、この段階においてです。

不起訴になれば、前科は付かないが前歴は残る。

事件が不起訴処分となる場合、警察と検察との両方で捜査を経ているのが通常です。そのため、不起訴となった場合でも、警察で事件を捜査されたという記録は残ります。その意味で、前歴は残ることに注意してください。他方で、不起訴となれば裁判にはならず、当然有罪判決も受けないので、前科は残りません。

不起訴処分告知書とは?

不起訴になると、検察官から、不起訴処分告知書という書類を発行してもらうことができます。

不起訴処分告知書で、前科がつかなかったことを証明できる。

起訴された場合には起訴状があなたのもとに送達されるのに対して、不起訴となった場合には、その旨を通知する特段の手続きはありません。そこで、あなたの側から検察官に対して、不起訴処分となったことを通知する書類を発行するよう請求できるのです。これが、不起訴処分告知書(様式第113号)です。不起訴処分告知書の交付申請の際には、特別な書式があるかどうか、また郵送で交付してもらうことができるか等について、担当の検察官または事務官に問い合わせるとよいでしょう。

無犯罪証明書とは?

無犯罪証明書(犯罪経歴証明書)というものがありますが、これは不起訴処分告知書とは異なります。無犯罪証明書とは、あなたが日本において犯罪歴のないことを証明する書類であって、警察に発行してもらうものです。ビザの申請の際などに利用します。これに対して、不起訴処分告知書は、あなたが問題の事件について不起訴となったことを通知する書類であって、検察官に発行してもらうものです。このように、両者は発行者だけでなく、何より内容が違っており、そのため用途も違うのです。

不起訴のメリット・デメリットは?

不起訴処分となることのメリットとデメリットは何でしょうか。

不起訴処分になるデメリット

デメリットとしては、不起訴処分は判決と違って確定的な判断ではないため、事情の変更があった場合には、後日起訴されることがありうるということです。

不起訴処分になるメリット

メリットとしては、裁判にならないので、前科がつかないということです。たとえば、あなたの会社の就業規則に懲戒事由として「罰金(または禁錮)以上の判決が確定した場合」と定められている場合を想定しましょう。この場合、不起訴になれば、この懲戒事由に該当することはないので、懲戒解雇などになることもありません。このように、不起訴になれば、会社をクビにならなくて済む可能性が高まるというメリットがあるのです。

よくある不起訴・起訴猶予の弁護士相談

不起訴処分とはどのような意味なのでしょうか。裁判の無罪とは違うのですか。また、不起訴処分になったら前科はつかないのでしょうか。前科があると犯罪者名簿に名前が載ると聞いたので心配です。

犯罪者名簿とは具体的にどういうものでしょうか?

不起訴処分が認められるのはどういう場合でしょうか?一般的に言って軽い犯罪が不起訴になるものなのでしょうか?不起訴になるとその後はどのような手続きが行なわれるのでしょうか?

不起訴処分について教えてください。不起訴処分にはいくつか種類があるようですがどう違うのでしょうか。起訴猶予、処分保留、嫌疑不十分の中でどれが一番いい結果ですか。それぞれの意味を教えてください。

起訴猶予・処分保留・嫌疑不十分は自分で主張をすることで認められるものなのでしょうか?

不起訴についてよく分からないので、教えてください。

前科前歴というのはどのタイミングでつくものなのでしょうか。逮捕時ですか、書類送検時ですか、それとも起訴されなければ大丈夫なのでしょうか。また交通事故で赤切符を切られた場合も窃盗罪や傷害罪のように前科になるのでしょうか。

交通事故で赤切符を切られるのは行政処分になるので、窃盗罪や傷害罪の刑事事件と同じように前科・前歴が付くということはないと思います。書類送検は逮捕されないので終るのでしょうか?

不起訴処分告知書(様式第113号)について教えてください。書式は発行する検察庁がちがっていても一緒ですか。交付の申請はどのようにしたらいいのでしょうか。郵送でも

大丈夫ですか。また、この通知は海外渡航の際に必要な渡航証明(無犯罪証明書)のかわりになりますか。

そもそも不起訴処分告知書(様式第113号)とは内容的にはどのようなことが書かれてあるのでしょうか?交付申請し発行してもらうには自分で書いて郵送しても大丈夫でしょうか?

告知書の通知(無犯罪証明書)の有効期間などはあるのでしょうか?

もし有効期間などがある場合は、注意して申請しないといけないと思いましたので、教えてください。

不起訴処分を勝ち取るために示談をするメリットとデメリットを教えてください。前科がつくと会社を懲戒解雇になるという就業規則がある場合は多少の出費を覚悟しても示談してしまった方が良いのでしょうか。クビになるよりはましですよね。

ですが示談をするメリット・デメリットは人それぞれ感じ方が違うのではないかとも思っています。たとえば会社を懲戒解雇されてクビにされても、事実関係を明確にしておきたい、自分は無実だから裁判にして徹底的に争いたいと思う人も中にはいると思います。

その人にとっては、示談はデメリットですよね。先生はどのようにお考えでしょうか?

より詳しい解決方法は罪名別よくある質問に続く
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